サーフィンの歴史は先史時代にさかのぼると言われるほど、古いスポーツだ。
ポリネシアの海洋民族の間では、ごくポピュラーな遊びというか暇つぶしというか、たとえば散歩みたいなものではないだろうか。
島より、うんと広い海。板切れにつかまってゆらゆら波間を漂うだけでも、飽きない楽しさがある。
まして、チューブを巻いてくるような波は、格好の遊び相手であり格闘の対象だ。
・・・・そんなことをイメージしながら、サーフィンの歴史を。
Surfing came to California by way of Hawaii. Wave-riding had been a pastime in the islands for two thousand years, but the onslaught of colonial development—and its attendant social mores—wiped it out.
サーフィンはハワイからカリフォルニアにやってきた。波乗りは2000年もの昔から島々で愛されてきた楽しみであった。それが、植民地開発とそれに付随する社会的な慣習の猛威により、消し去られてしまった。
By 1900, surfing was virtually extinct in Hawaii, though isolated pockets of locals continued to ride ocean swells to the great displeasure of the missionaries.
(引用:SURFING SAN ONOFRE TO POINT DUME 1936-1942/ photographs by DON JAMES)
1900年までには、サーフィンはほとんどハワイから消滅した。地方の孤立した地区では大海原の波に乗るのが続けられていたけれど、宣教師たちは怒り狂った。
当時の歴史を見ると、宣教師たちの布教=侵略への地ならしが彼らのミッション。1700年代の終わりにカメハメハ大王によりハワイが王国となった。しかし、1820年には宣教師団が上陸し、さとうきびのプランテーションが作られると共に、文化破壊が進んだ。
1893年、リリウオカラニ女王が幽閉され、ハワイ暫定政府成立。1898年にアメリカ合衆国に併合され、一気に観光地化が進んだ。王国が消えるのを悲しんで女王が歌ったのが「アロハオエ〜あなたにアロハ〜」と伝えられる。
ちょうど、日本では黒船がやって来た頃〜幕末から明治維新の頃、ハワイも大揺れに揺れたのだった。
王国で布教を始めた宣教師たちは神聖とされる彼らのサーフボードを集めて燃やしたと言われる。宣教師たちにとって、島の伝統や風習は、未開で野蛮なもの、イコール悪でしかなかった。
・・・・・・・・・むちゃアグレッシブや。
アーロン先生の寸評(英語)