小学4年生の国語の授業で習う「ローマ字」について、天満校クラスでのエピソードをお話しします。
生徒さんのお母さまから、「子どもが習っているローマ字が、自分たちが習ったものと違っていて、なんだか難しい」と以前ご相談を受けていました。教科書を見せていただき、「あらぁ、本当ですね、随分ちがいますねぇ~。」と、軽く受け流していました。
ところが(笑)!
先日のコアの”英語”の授業に、学校の”国語”の教科書を生徒さんが持ってこられ、生徒さんいわく『お母さんが、できたら、これやって、って言ってたよ。できたら、じゃなくて、やってくれるようにたのんで、って。』
そんなに、切羽詰まった案件だったのかぁ…(苦笑)
事前に授業内容を組み立てる間もないまま、小4国語教科書に目を通すと…むむむ、難しい!!…投げ出すわけにもいかず、食いついて読み続けると一筋の光…
「ローマ字には二通りの書き方」
教科書では、「新宿」という駅名を例に、「Sinzyuku」と書くこともできるが、実際の駅名表示では「Shinjuku」と表記されている理由を説明していました。しかし、教科書の説明だけでは、なぜこの違いが生まれるのか、生徒さんには少し難しく感じられるようでした。
そこで、普段から取り組んでいるフォニックスを活用して説明することにしました。「s」と「sh」の発音の違いを思い出してもらうと、「Sinzyuku」と書いた場合、英語話者は「シンジュク」ではなく「スィンズユク」のように読んでしまう可能性があると気づきました。これを知ると、生徒さんも「なるほど!」と納得し、「だからShinjukuって書くんだね!」と自分で結論を導き出していました。
「はねる音(ん)」
同じように、「本屋」のローマ字表記についても話題になりました。教科書では「hon’ya」と書かれていますが、なぜ「honya」ではいけないのか? これも理屈だけを読むと少し難しく感じます。
教科書では、『「n」の次に「a、i、u、e、o」や「y」が来るときは、「n」と次の文字の間に「’」を入れる』と説明されていました。
わかりにく~い!(笑)
しかし、「honya」と板書し、発音しようとしてみると「honya」には「ホンヤ」と「ホニャ」の二通りの読み方があることに気づきました。「’」をつけないと、「本屋」の本来の発音とは異なってしまう可能性があるのです。声に出して言ってみることでその違いが明らかになりました。この体験を通じて、生徒さんは「アポストロフィ(’)には大事な役割があるんだ!」と実感することができました。
生徒さんと私、二人で大発見をしたような嬉しさでした。
このように、フォニックスの知識を活用することで、国語のローマ字学習もよりわかりやすく、実践的に学ぶことができます。フォニックスは英語のためだけのものではなく、日本語をローマ字で表記するときにも役立つものなのですね!
私たちの教室では、単なる暗記ではなく、実際に音を聞き、発音し、体感しながら学ぶことを大切にしています。「なぜ?」を大切にし、納得しながら学ぶことで、知識が深まり、忘れにくくなるのです。このアプローチが、生徒さんたちの「わかった!」「なるほど!」という笑顔につながっていると感じています。
これからも、子どもたちが「楽しい!」と思える学びを提供できるよう、日々工夫していきたいと思います。もし、お子さんの英語学習についてお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談くださいね!